東大京大、という言葉はわれわれもよく使う。日本でも最難関の大学ですよ、という文脈で人口に膾炙した言い回しなのだが、実はこれ、一方的に京大が得しているだけだ。東大と京大とでは難易度は雲泥の差があるし、差は広がる一方というのが現実。京大と比肩すべきは実は一橋大なのである。

京大と一橋はどちらが上なのか」、実はこれ、古くて新しい問題だ。詳しくない人にしてみれば京大の方が圧倒的に上と思うのだろうが、少しでも大学入試に詳しければ両者ってもしかして互角?と感じてしまうため、この問題が往々にして浮上するのである。

早速、学問分野別に比較してみよう。なお、医学部はどこの大学にしたところで別格の難易度になるので、本稿の考察では対象外とする。

試しに河合塾の偏差値で見てみると、

一橋法=京大法

一橋社学=京大総人>京大文

京大経済>一橋商>一橋経済

という結果となる。そう、京大が明確に上といえるのは経済学部だけなのだ。その経済学部にしても、一橋の看板である社会学部と互角の偏差値なので、明確に勝っているとも言い難いのである。ちなみに、京大の工、理、農といった理系学部は軒並み文系学部より偏差値が低いため、そこと比較しても一橋の勝ちということになる。

京大の方が格上感を醸し出している理由としては、成り立ちとして最上位クラスの旧帝大だ、というのがまず挙げられよう。成り立ちを言われたら、一橋は三商大にすぎないため、どうしても格下扱いとなってしまう。さらに、一橋が単科大学であるのに対し、京大は天下の総合大学である、ということも大きく影響している。たしかに、一般教養を学ぶにおいても学際的な研究をするにしても、はたまた大学の知名度・発信力を向上させるにしても総合大学であることは有利は有利である。が、個人的には単科大学であることに致命的な不利益があるとは思わないし、引け目を感じる必要は全くないと思うのだが。。

京大であればノーベル賞受賞者や芥川賞受賞者、一橋であれば楽天の経営者や東京都知事に代表されるように、活躍しているOBの顔ぶれは互角といえよう。

地理的な問題もある。日本の首都東京に位置する一橋は就職活動やOB訪問にしても格段に有利である。社会人MBAが取れる講座なんかも用意し、ビジネスエリート養成にめっぽう強いことも一橋の魅力だ。今の受験生には経済学・社会学系統の人気が非常に高くなっていることも、両系統を得意とする一橋に追い風だと思うし、データサイエンス学部なる最先端の文理融合的学部を素早く開設していることも、楽しみな要因である。

というわけで、本稿の結論としては「一橋が上」ということになる。今後、東工大と東京医科歯科大との統合(頓挫した四大学連合)により、「東・京・一・工」の序列がどう変化していくかもたいへん興味深いものである。

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