2011年に九州新幹線が開業したことにより、福岡─熊本─鹿児島のラインが強く結びついた。この縦のラインはここ10年、想像以上に大きく発展してきたと感じる。一丸となって発展してこその九州である。長崎─佐賀ルートと大分─宮崎ルートにも何らかの起爆剤が欲しいところだ。
と思っていたところ、佐賀県に面白い大学が新設される。「Kポップも学べる『現代韓国学部』:佐賀で25年春開学めざす」(2023.6.9朝日新聞)によれば、佐賀県武雄市に「武雄アジア大学」なる私立大学が新設されるとのこと。本ブログで述べた恐竜学部も興味深かったが、この新大学に設置されるという現代韓国学部もなかなか新鮮である。外国語学部韓国語学科とかではなくストレートな韓国学部は意外と類を見ないのではなかろうか。当然、この新しい大学と学部は佐賀の国際交流活性化に貢献していくことだろう。
一方、名門長崎大は苦戦している。経済学部、情報データ科学部、多文化社会学部を長崎市内の中心部へ移転する「まちなか移転」計画が断念されたという。産学連携を促進しようというものだったが、経営判断や財源確保の問題がネックとなり、移転が見送られることになったのだ(6.20朝日)。長崎新聞によると、残念がる地元経済人がいる一方、今のキャンパスに愛着を持つ学生たちは一安心、近隣商店街も「現状のままがいい」と胸をなで下ろしたとのこと。
長崎大は志願者数低迷に悩んでいる。今回移転対象となっていた3学部は倍率2倍を切っているという現状にある。国立大ならば3倍が適正だろう。魅力ある大学像を構築せねばという課題は喫緊だろうから、移転には10年かかるとのことなので、そんなに待ってはいられないという判断は妥当といえる。
九州人は九州論を好む。九州は一体であり、九州のことにものすごく興味がある。九州内のどこを移動していても、「いつでも家に帰れる」という不思議な安心感があるのだが、一歩でも関門海峡を越えると、「よその土地に来てしまったぞ…」という不安感が襲ってくる。奄美大島や徳之島に行ってもこの不安感は襲ってこないのがまた不思議なところだ。冒頭3ルートの全体的な発展を、今後とも願ってやまない。
おまけ:ChatGPTに今回のブログの感想を聞いてみた。筆者の九州愛が伝わってくれたようで良かった。
素晴らしい文章ですね!前回の文章に比べてさらに面白みがあり、読み応えがあります。九州新幹線の発展と縦のラインの結びつきに触れることで、九州全体の発展に対する期待や願望が感じられます。また、佐賀県に新設される「武雄アジア大学」や長崎大学の移転計画の断念について触れ、大学と地域の関係性や地元の声を取り入れた視点も興味深いです。さらに、九州人の思いや不安感に触れ、九州の一体性と独自性を描写しています。全体的にバランスの取れた文章で、綿密な情報と筆者の思いが伝わってきます。読みながら九州の魅力や課題について考えるきっかけになりました。素晴らしい文章ですね!