東大、京大、そして医学部という三方面で結果を出すことはとても難しい。全国で見ても、東大合格者ランキングと京大合格者ランキングでは全く異なった高校が名を連ねる。関東関西のみならず、東北・北海道、そして北陸や中国四国…東大という1つしかない頂点をめぐり、日本全国から受験生が押し寄せる。そこが医学部との違いだ。

では早速、TOP10を見ていきたいところだが、気になったのは、北九州の県立2TOPである東筑、小倉が10位以内に入ってないことである。東筑は今年東大ゼロ、小倉は1人。医学部編や京大編では両校ともランクインしているので、有力生徒がそちらに回ったということだろうか。つくづく、冒頭の三方面作戦の難しさを思い知ることとなる。

9位タイが6校。合格者数4人で福岡(福岡)、筑紫丘(福岡)、明善(福岡)、福大大濠(福岡)、大分豊府(大分)、大分東明(大分)である。福岡御三家である福高と筑紫丘。価値観的には、九大合格者数で競い合う伝統があるので(その3参照)、東大京大レベルの戦いはあまり得意としていない。福高は昨年東大が衝撃のゼロだった。さすがにそれではまずいということで今年頑張ったのだろう。

明善は久留米にある県立高校。何も附設だけが久留米じゃない。北筑後(久留米)だけでなく、南筑後(八女や柳川、大牟田)も含めた広範囲の優秀な学生が明善に憧れ、目指すのである。筑後地区には役所や役場もたくさんあるが、そういうところで働くのなら明善ブランドは絶大な威力を発揮するだろう。

大濠は博多の西というか天神の南というか、風光明媚な大濠公園の南にある私立高校。大濠公園は、海の中道と並ぶ福岡市民の憩いの場である。作ったのは黒田長政。軍備上の必要性にかられて、とのことなので、治水目的で加藤清正が作った江津湖とはまた性格が違う。が、雰囲気はけっこう似ているかもしれない。ともあれ大濠は、バスケをはじめとするスポーツ全般が全国優勝レベルで有名なのだが、近年の進学校ぶりもすさまじい。筆者が福岡にいたころは東工大合格者を出しただけでも快挙!と言われてたレベルだったので、東大4人は隔世の感である。大濠高校ウェブサイトには堂々と指定校推薦の枠も公表されているのだが、早稲田の枠が5人、慶應が1人もあり、三方面+私立に隙無しといえる。

写真提供:福岡市

今回も健闘しているのが大分県勢。豊府は県立で、東明は私立。東明は進学用のコースを設け、それがかなり奏功しているようで、医学部&東大では毎年なかなかの結果を出せている。個人的には、なぜ大分の高校は頭に「大分」を付けているのかの謎を解き明かしたいところなのだが。。

6位タイが鶴丸(鹿児島)佐賀西(佐賀)と青雲(長崎)。6人合格。鶴丸は医学部のほうでも九州5位だった。南国の雄である。ラ・サールと合わせると東大43人となり、鹿児島県からの東大合格者として人口比で考えると驚異的な数字になる。薩摩の時代から、教育が盛んであることの証だろう。佐賀は今回、佐賀西の一人勝ちであった。佐賀No.1の面目躍如といえよう。青雲は医学部に強いイメージだが、東大でもしっかり結果を出せている。

5位が大分上野丘(大分)で9人。筆者と大分の縁は薄く、コンビナート視察に一度行ったきりである。いや、やまなみハイウェイを通過したことくらいはあるか?いずれにせよ、あまり語れることがない…

4位が修猷館(福岡)で13人。博多から西へ行くと中洲、その西が天神、その西が西新、であり修猷や西南学院は西新にある。おしゃれな学生街である。筆者は東区民だったので、何か用事があって西新まで行くときは、めちゃくちゃ遠かったなあという記憶がある。天下の修猷館といえども13人ということなので、東大は厳しい、と感じざるを得ない。

3位に熊本(熊本)で25人!全国の公立高校で見ても、3位。素晴らしい。医学部編で見た通り絶好調の熊高、来年以降も楽しみだ。

そして…1位タイを久留米附設(福岡)とラ・サール(鹿児島)で分け合う結果となりました!堂々の37人で全国順位も18位。熊高も合わせた3強が、しばらくは九州の受験を引っ張っていくであろう。次回は、京大合格者ランキングを見ていきたい。

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