東大か医学部か─学業成績の良い生徒がまず考えるであろう大きな2本の柱である。双方とも、人気は上がる一方だ。医学は、病気の苦しみを知り、人を直接的に助ける力を持つ尊い学問である。その学問を修めつつ、抜群の社会的地位と収入を手にできる医師国家試験の免許にたどりつけるわけだから、人気があるのも当然といえる。

そんな憧れの医学部(以下、国公立の医学部医学科を指すこととする)に合格者を多く出している高校はどこだろうか。実はこの分野においては、九州の高校が大健闘しているのである。本Blogでは常々、都会と地方の格差を悲観的に説いてきたが、実は地方が有利な点もあるからだ。

それは─国公立大学に行きやすい!ということだ。東京の人にとっては、そもそも身近な国立大が無い。国立大?って言われても東大か一橋…そりゃなかなか選択肢にはならないよね、となり、大学を選択する上で、可能性の80パーセントくらいをまずは私立大学、と考えるのが普通なのだ。そんなわけで、地方の国立医学部を目指すということにもおのずと心理的抵抗感が芽生えてしまう。その反面、九州に住んでいれば、7県すべてに医学部医学科がある。九州内であれば、他県に行くことへのハードルはとても低い。医学部を目指すうえで、段違いに有利といえよう。

では早速、15位~20位を見てみよう。

さすがに、名だたる高校が並んでいる…が、ん?福岡公立御三家の福高(ふっこう)がすでに登場!?これは意外に低い順位である。筆者の母校であるので内情はよく知っているが、たしかに昔から、医学部を目指す生徒が目立って少なかった印象はある。よくわからないけど、そういう価値観なのだろう。

このランキングでは、沖縄県勢の活躍も目立つ。まさに琉球大は沖縄県民のもの、ということなのだろう。

次に、6位~14位までを。

このあたりは、福岡県勢の独壇場である。福岡御三家筆頭の修猷館が格の違いを見せつけているのは当然として、大濠明治学園、先ほどの西南学院といった私立勢も存在感を示している。福岡県民にとっては、ある程度自由に高校を選んでも、やり方次第では医学部にたどりつける、ということなのだろう。

宮崎県勢は宮崎西の一校のみが20位以内にランクインした。大分もそうだが、強い私立がなかなか少ない、というのが選択肢を狭めることとなっているのだろう。

では最後にトップ5。

はい、栄えある1位は久留米附設。まさに今、九州No.1の高校として権勢を誇っているだけに、意外性はないだろう。

ここで特筆すべきは熊本高校。これまでも医学部に強い県立高校として全国的に有名だったが、ついに2023年、公立高校における医学部合格者数全国1位を獲得したのである。熊高(くまたか)のすごいところは、医学部一点攻撃ではなくて、東大も京大も阪大も通せている、というところにある。まさに熊本県民の誇りといってよいだろう。これからのさらなる伸長もますます楽しみである。

医学部ランキングと合わせて、東大京大ランキングを見てみるとさらに面白い。それはまた、次回に。

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