今回は「集中力」のお話。

人間の集中力の限界は15分、という話は様々な場面で聞いたことがあると思います。この「15分」というのは、厳密に言えば「高い集中力を発揮できる時間」です。

ですが、授業や試験の際には当然15分を超えて集中力を発揮し続ける必要がありますよね。これは可能ではありますが、集中力を維持できる限界時間はおよそ「90分」とされています。なので、大学の授業時間はほとんどが90分に設定されているそうです。

さて、人間の集中力のメカニズムを軽くさらった上で、本題に入ります。

マーク模試などで国語の現代文や英語の長文を読んでいる際、急に関係のない別の事柄を思い浮かべたり、少し眠気に襲われたり、といったような経験、ありませんでしょうか。

どの科目でも同じ事例は起こり得ますが、試験時間のトータルが集中力の限界に近く、かつ「15分」を超えて一つの問題に取り組むのは、共通テストの問題構成からすればこの2教科が大きく当てはまるかと思います。

集中が切れてしまうことに関しては、例え脳のメカニズムだとしても、入試の結果に影響を及ぼしかねない、非常に厄介な問題です。この問題とどう向き合うかについて、ここでは二つの対処法例を紹介します。

一つ目は、集中が切れてきたと感じたら、一度深呼吸して一拍置く、という手法です。そもそも思考を巡らせるには十分量の酸素が必要ですので、深呼吸して体制を整えつつ、一度集中を切ってから入りなおす、という方法です。

二つ目は、消しゴムなどをスイッチに見立てて、集中のオンオフを自分で管理する、という手法です。「スイッチを押す」という具体的なアクションを挟むことで、筋肉の緊張などを少し緩めつつ、一拍置いてリスタートする、という自己暗示的な方法になります。

ほかにも人によってさまざまな方法がありますが、何より大事なのは「集中が切れ始めた」と自覚することです。

特に受験生。ここからの残り期間で問題演習に取り組むと思いますが、ただ20~30分かけて大問1、2つずつ解くだけでは試験本番と感覚が離れてしまいますので、時折入試の過去問などを通しで解くことをおすすめします。時間配分の確認等と合わせて、自分のコンディションを把握する練習をしましょう。

入試本番で自己ベストをたたき出すには、最大限の集中力を発揮することがマストです!

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